2016年11月3日 ライン国立歌劇場(ストラスブール)
指揮 ジュリア・ジョーンズ
演出 ステファーノ・ポーダ
ライン国立歌劇場という呼び名で通っているが、現地ではラインではなくRhin、ランと発音するらしい。外観は意外なほどに小さく、これが歌劇場なのかと拍子抜けするが、内部は美しい宮廷劇場風だ。
パリやロンドン、ミュンヘンなどに比べれば、それはもちろんローカル公演ということになるのであろうが、それでも出演者は粒が揃っていて、かなり良い。
一番有名なのはやはりアディーナ役のD・ドゥ・ニースだろうか。かつて来日したこともあるが、その時は残念ながら聴き逃している。
初めて聴いた彼女の歌声は、スプレットの役が多いので軽いイメージだったが、予想に反して意外とシャープで、しっかりしている。
声だけでなく体形も。写真で知っている彼女は細身だが、生で見たら結構がっしりしていた。少々お太りになったか。
なんたってグラインドボーン音楽祭総裁夫人だからな。貴族だぜ。すっかりセレブになって、美味しい物の食いすぎか(笑)。
今回とても好感をもったのが、ネモリーノ役のI・ジョルディ。天然の美声が見事なコントロールによってストレートに客席に届くので、心地良くてたまらない。彼は来年3月、新国立のルチアで来日が予定されている。大いに期待していいだろう。
ドゥルカマーラ役のベテランE・カプアーノ、ベルコーレ役のポンポーニもまったくもって文句なし。女性指揮者J・ジョーンズのサポートも万全で、演出はちょっと意味不明だったけど楽しい喜劇を思う存分楽しみました、ただし前半までは・・・。
後半、突然襲ってきた睡魔によってあえなく撃沈。
いつもいつもそうだが、旅行初日のオペラ鑑賞は鬼門だ。日本と欧州の時差は如何ともし難い。まあ、こればかりは仕方がないさ。明日からはもう少し気合を入れて頑張らなくては。