2016年8月4日 ラインガウ音楽祭 ガイゼンハイム・ヨハニスベルク城
ルイ・シュヴィッツゲーベル ピアノ・リサイタル
やられたぜ・・・。
この日の公演、本当はジャン・イヴ・ティボーテのピアノ・リサイタルだったのである・・。
会場に到着して、そこで初めて出演者変更を知った。リサイタルで出演者変更というのは、すなわち、まったく「別の公演」ってこった。思わずお口あんぐりだ。
今回の旅行のハイライトはバイロイトとザルツブルクの二大音楽祭である。ラインガウ音楽祭ははっきり言って「前座」なわけだ。だから、チケットを買ったら、あとは最新情報などまったくチェックしなかったというわけ。
会場では今回の変更インフォメーションと代替出演者のプロフィールに関するノートを配っていた。だけど、ドイツ語が読めないのでティボーテが落っこちてしまった理由が何なのか、結局分からない。「病気」を意味するドイツ語の単語「クランク」の文字がなかったので、何か別の理由なのだろう。
ティボーテを聴くのはものすごく久しぶりだったし、プログラムには好きなラヴェル作品もあったので、それなりに楽しみだったのだが・・・変更に伴って曲目もガラリと変わってしまった。
まあそれはいいとして、ところでこのルイ・シュヴィッツゲーベルって、いったいどこのどいつよ??
名前は完全に欧州系。プロフィールにはスイス人とある。しかし顔は東洋系。
(後でネットで調べたら、スイスと中国のハーフなんだとさ)
見たところ、若い。まあまあイケメン(笑)。そんなこと、どうでもいいか。
演奏スタイルは、独自の世界に入る系。ていうか、自己陶酔系。
まあでも技術はそれなりにあるし、某中国人ピアニストみたいにカッコつけてないので、好感度は決して悪くはない。子供の情景はそれぞれの曲の情感を丁寧に弾き分けていて、良かった。
ま、所詮は「前座」だし・・。
それに、ね。
もし最初からティボーテじゃなくて、このルイなんとかかんとかだったとしても、もしかしたらこれを聴いたんじゃないかと思う。
フランクフルトに到着した初日のコンサート。音楽を聴けるだけで十分。ましてや、お城で開催されるコンサート。フェスティバル独特の雰囲気を味わえれば、それで満足だ。
ということで、それなりに楽しかったよ、うん。
(実はこの後も、出演者の急な変更に思い切り見舞われるのであるが、まだ旅行はスタートしたばかりで、この時、まったく知る由もない。)