ウルムは二回目だ。ただし前回は立ち寄って2時間程度の観光をしただけであり、宿泊とオペラ鑑賞を伴った滞在は初めてである。
観光の最大の目玉は、世界一の高さを誇ると言われるウルム大聖堂。

5ユーロ払って塔に登ることも出来るが、それよりも少し離れたところから大聖堂を望み、眺める方がいい。近くをドナウ川が流れている。川沿いをお散歩しながら、対岸の大聖堂を眺める優雅なひととき。


この日の夜は、ウルム劇場で「ローエングリン」を鑑賞。
ウルム劇場と言えば、若かりし頃のカラヤンがここでキャリアを積んだことで有名。つまり、カラヤンの原点がここにある。メジャー劇場ではなくても、彼はとにかくどこでもいいから「監督」としてのポストを渇望した。チャンスさえ得られればいい。あとは実力でステップアップしていくだけ。相当自信があったのだろう。
その後、着実に出世し、やがて頂点を極めて帝王と呼ばれるようになるのは、誰もが知る事実。
劇場の所在地(住所)は「ヘルベルト・フォン・カラヤン・プラッツ(番地)1」となっている。カラヤンの栄光を讃えつつ、この街が彼を育てた事実も、さり気なく誇る。チョットだけ世界的高名にあやかりたい下心も見え隠れして、なんだか面白い。
