クラシック、オペラの粋を極める!

海外旅行はオペラが優先、コンサートが優先、観光二の次

2015/11/1 マイニンゲン

 エアフルトから二両編成の小さな電車でおよそ1時間半。山の奥地に入っていくかのような豊かな自然。そんな景色をぼーっと眺めながら過ごしていると、やがて終点の小高い丘陵に囲まれた小さな町に辿り着いた。
 案内の看板には「Die Theaterstadt MEININGEN」(劇場の街マイニンゲン)とある。
 人口わずか2万人。どう見ても田舎であるこの街に、かつてハンス・フォン・ビューロー、R・シュトラウスなどが音楽監督を務め、ブラームスも指揮したことがあるという由緒正しき宮廷楽団とその劇場がある。これは本当に驚きである。
 
ホテルで荷を下ろし、さっそく市内散策を開始。
広大なイギリス庭園。
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ブラームス銅像を偶然に発見した。
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劇場は庭園の一角にある。
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 建物を見上げ、写真を撮っていると、人々が次から次へと劇場に集まってくる。どうやら催し物があるらしい。何をやっているのかと掲示板の公演スケジュールを覗いてみると・・・。
 ロビーで演奏される日曜マチネーコンサートのようなのだ。午前11時15分開演で、一時間程度。ヴァイオリンとピアノの室内楽。そういうことならと、私も急遽飛び込みで当日券を購入。11ユーロ。プログラムは次のとおり。
 
ゼンケ・レーゲル(ヴァイオリン)、ヘリン・スン(ピアノ)
R・シュトラウス  ヴァイオリンとピアノのためのソナタ
ブラームス  ヴァイオリンとピアノのためのソナタ第3番
 
 思いがけない音楽観賞を堪能し、なんだか得した気分。しかもプログラムはこの街にゆかりのある作曲家の名品。演奏はもちろんプロのレベルそのもの。もうこれだけでマイニンゲンという街をすっかり気に入ってしまう。
 
市内観光を続行。
おそらくこの街最大の観光スポット、エリザベーテンブルク城。かつての公爵家の住居で、現在は博物館として公開されている。
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 さて、ここまでホテルのチェックイン、コンサートの当日券購入、お城の見学チケット購入、と現地人と会話する機会が3回あったが、いずれも英会話が成立しなかった!こちらが話す英語は辛うじて理解されるようだが、それに対して返ってくる言葉が全部ドイツ語である。
 こちらもドイツは場数を踏んでいるので、簡単な単語なら分かるし、何となく「こんなことを言っているのだろう」と推測できるので、ドイツ語を話せなくても滞り無く物事が進んでいく。(もちろん、かなりの戸惑いはある)
 それにしても、外国人観光客が来ることは珍しいことなのだろうか。
 
街の中心部にそびえ立つ市立教会。
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ところで、本日は日曜なので、街中に人がほとんどいない。お店というお店はほぼすべて閉まっている。
昼食は何とか開いていたカフェで取ることが出来た。
問題は、夜。
街歩きしながら、日曜の夜も開いているレストランがないか、探す。しかし、絶望的状況であることが徐々に分かってきた。ようやく夜に営業するレストランを発見しても、午後10時閉店ということだった。オペラ終演が午後10時なのだから、結局アウトだ。
 
小さい町だと、こういうことが起こり得る。
昨年5月デュイスブルクの日曜の夜、公演後にレストランを探して歩き回ったが、見つからず、やむなく駅の売店ハンバーガーとビールを購入し、ホテルの部屋で食べたというわびしい記憶が頭をよぎる。
 
そんな中、ついに見つけた。営業は毎日。閉店時間は深夜0時。
ケバブサンド店(笑)。
テイクアウト用だけでなく店内で食事も出来るようで、ちゃんとテーブルが並んでいるし、冷蔵庫内にはビールもしっかり置いてあることも目ざとくチェック。これが一番重要だったりして(笑)。
 
決まり。
旅行のラストディナーがケバブか、トホホ。
でも、無いものは無いのだから仕方がない。
それに白状しちゃうけどさ、負け惜しみじゃなく、オレ、ケバブ結構好きだよ(笑)。野菜も盛り沢山挟んでくれるし。マックのハンバーガーよりはずっといい。