2015年10月11日 ソフィア国立歌劇場 東京文化会館
ボロディン イーゴリ公
指揮 グリゴール・パリカロフ
演出 プラーメン・カルターロフ
スタニスラフ・トリフォノフ(イーゴリ公)、ガブリエラ・ゲオルギエヴァ(ヤロスラーヴナ)、フリシミール・ダミャノフ(ウラディーミル)、アレクサンダル・ノスイコフ(ガリツキー公)、アンゲル・フリストフ(コンチャク・ハン) 他
正式名称がちゃんとあるのにも関わらず、招聘側の都合で勝手に別名称を使用するやり方、私は嫌いである。「ソフィア国立歌劇場」なのに「ブルガリア国立歌劇場」と呼ぶのは、なにかい、スポンサーの商品名にご配慮した結果かい?ふざけるなって。歌劇場に失礼だろ。例え許可を得たとしても、あくまでも日本人向けだったとしても、だ。
ということで、私は「ソフィア国立歌劇場」でいきます。
えー、そのソフィア国立歌劇場ですが・・・
まあなんつうか、その・・・
なかなか鑑賞の機会がない「イーゴリ公」をやってくれたことに感謝します。
イーゴリ公聴けて良かったです。
以上(笑)。
そんな感想しか無いのかって??
そうなのでーす(笑)
ああそうかい、もうちょっと何か言えというのなら、それならお言葉に甘えて言わせてもらうけどさ、
舞台や演出、踊りなどはまあなんとか許容範囲として、音楽レベル的には全然物足りない。
00年、08年、12年と過去三回の来日公演を聴いているけど、こんな程度だったっけ?もう少しマシだったような気がしたが・・・。
歌手について、面白いことに気が付いた。
彼ら、ここ一発踏ん張って決める時の声と歌唱はスゲーんだ。轟かせるんだ。だけど、それ以外はなんかフツー(笑)。
今年7月、サヴォンリンナ音楽祭で鑑賞したトスカ。この時カヴァラドッシを歌ったカメン・チャネフという歌手、ブルガリア人なんだけど、彼もまさしくそういう感じだった。そういう国民気質なのだろうか?
ところで、今回のプラーメン・カルターロフ版イーゴリ公。
この作品は未完ということもあって色々なバージョンがあるのだが、このカルターロフ版には面食らった。
イーゴリ公が捕虜から脱出してせっかく帰還したのに、コンチャク・ハン陣営に留まった息子のウラディーミルとコンチャコーヴナの結婚を祝福するために、もう一度戻ってくるって筋書きなんだけど、ひっくり返ってしまった。「マジか!?」って感じ。
要するにクライマックスを結婚祝賀にし、そこに例のダッタン人の踊りを入れ、大いに盛り上がって大団円ということなんだろうけど、ダッタン人の踊りってさあ、歌詞は「我らがコンチャク・ハンの栄光を称えよ!」っていう内容なので、全然結婚する二人を祝っていないんだよなー。やっぱ無理があると思うけどなー。
でも、スペクタクルで盛り上がって、観客は湧き、大いに満足し、大拍手で幕。終わり良ければ全て良し。ツッコミはヤボということですかねえ。