クラシック、オペラの粋を極める!

海外旅行はオペラが優先、コンサートが優先、観光二の次

2015/5/7 ドレスデンからデュッセルドルフ

 ゼンパーオーパーでオペラを見、食事をして心地よい気持ちでホテルに戻る途中、旧市街中心部の建築工事現場を横切った。そこの囲いの壁には工事完成図の絵がデカデカと描かれていた。なんと、ワインヤード形状した現代的都会的な最新のコンサートホールであった。
 
ドレスデンに近代的なホールが出来る!
 
 思わず「おお!」と声を上げてしまった。完成は2017年とのこと。ドレスデンに新たなクラシックの殿堂が出来るのかと思うとゾクゾクした。これでドレスデンを訪れるきっかけがまた一つ増えるかもしれない。
 
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 翌日。また移動。毎日移動。慌ただしい。
 ケルンとドレスデン間の往復フライト(ジャーマンウィングス)を購入していたので、次の目的地デュッセルドルフに行くには、まず再びケルンに戻る。そこから目的地のデュッセルドルフに移動する。
 ケルンとデュッセルドルフはそれほど離れていない。だが、ドイツ鉄道ストライキに入っていると判った以上、きちんとした情報をいかに入手するかが勝負になってくる。
 
 駅員に直接聞いたり、あるいはドイツ鉄道のHPを閲覧したりして、分かったことがある。
 今回のストはだいたい7割から8割の電車がキャンセルになっているが、2~3割の電車は動いていること、運行状況は当日の出たとこ勝負ではなく、ネットなどで事前に調べられること、ただしそれは刻一刻と変わるので常に最新情報が求められること、などだ。
 
 まずドレスデン市内から空港までの足は、Sバーンの代替としてバスが用意されていた。事前に駅員から教えられたとおりのスケジュールで運行したため、問題なく到着し、飛行機にちゃんと乗ることが出来た。
 次にケルン・ボン空港からデュッセルドルフまでであるが、空港からいったんケルン中央駅(もしくはケルン・メッセ駅)に移動し、乗り換えてデュッセルドルフに向かう方法と、空港駅からダイレクトの電車を利用する方法と二つあった。両手段とも多くのキャンセルでかなり乱れている。空港駅からダイレクトに行ける方が間違いなく簡単だが、少々待ち時間があり、なおかつ特急電車のため割高だった。私は、この状況下では乗換えはなるべく避けようと判断し、多少の待ち時間と割高料金の方を選択した。
 
 このようにして午前11時半、ようやくデュッセルドルフに到着。
 
 既にほとんどの見どころを回っていたので、旅行前、今回の観光はどうしようかと思案していた。ガイドブック「地球の歩き方」には掲載されていないが、現地の観光案内パンフに「皇帝が築いたという城址の廃墟」の写真が掲載されているのを見つけ、そこに行くことにした。カイザーヴェルトという。中心部からUバーンで約20分。
 
 実際行ってみると、カイザーヴェルトというのは城の名前というより地区全体の名称で、肝心のお城の廃墟がどこにあるのかはよく分からない。辺りに行っても、案内図の一つもない。勘を頼りに探してようやく辿り着いた。
イメージ 1
 
別に、それ程のものではありませんでした(笑)。
なるほど、こりゃ確かにわざわざ案内表示を出すほどのものでもないかもね。
お城への入場はフリー。そもそも係員も誰もいない。
 
 ホテルに戻り、部屋の中で翌日のことを考える。
 旅行も終盤。今デュッセルドルフにやってきて、帰りの飛行機はここから出発する。なのに、明日私はそこからおよそ200キロ離れたダルムシュタットでオペラを観ようとしている。その場合、帰国出発の当日にデュッセルドルフへ戻らなければならない。
 そもそも最初から予定がダルムシュタットだったら、帰国便はデュッセルドルフからではなくフランクフルトにすればよかった。ダルムシュタットはフランクフルトの近郊都市だ。
 帰りの飛行機をデュッセルドルフ発で購入しておきながら、その前日のオペラをダルムシュタットに決めたのは、実は旅行出発直前のこと。訳があり、急遽変更したのである。
 
 いずれにせよストライキ実施中である以上、大きなリスクと言わざるをえない。既に記事に書いたとおり、鉄道はいちおう動いている。でも、ケルン空港までのトラブルを思い出せ。あの時、電車は行くはずのものが突然止まったのだ。
 
 悩んだ末、それでもやっぱりダルムシュタットに行くことにした。仮に取り止めても、ホテルは無料キャンセル期間を経過してしまい、全額チャージの段階に来ている。チケット代ももったいない。
 そのかわり、何が起きても対処できるように、帰国日は朝イチで行動しよう。午前4時にホテルを出よう。
 
 このように決めたら、翌日のことはいったん置いておき、夜の公演に備えて仮眠した。