エクサン・プロヴァンス音楽祭に行こうと思い立った理由について、以前の記事で「ゴールデンウィーク旅行に行けなかった腹いせのため」と書いたのだが、本当は別の直接的なきっかけがあった。貯まっていたマイレージの有効期限切れが迫っていたのだ。
2年くらい前から飛行機の選択を、それまでずっと利用していたエールフランス(スカイチームメンバー)から、ルフトハンザなどが所属するスター・アライアンスチームに切り替えた。しばらくスカイチームのフライトを利用しなかったことにより、貯まっていたマイレージがもうすぐ失効しそうになったのである。
悩んだ結果、フライトチケットを購入して更新することにした。マイレージがあると、例えばヨーロッパ間のちょっとした移動で無料航空券を使うなど、その利用価値は大であり、持っているに越したことはないからである。
ということで、慌てて行先を探し、エクサン・プロヴァンスに決めたというわけ。
初夏の南仏で優雅なバカンスといきたいところだが、ご存知のとおり世界的な知名度を誇る音楽祭がまさに開催中。目的は当然それになる。
鑑賞予定は次のとおり。
7月12日
7月13日
指揮者も演出家もビッグネーム揃いだが、それよりもスゴいと思うのは、ピットに入るオーケストラがパリ管とロンドン響だということ。豪華!なんという贅沢!
オペラは楽しみだが、一方で一抹の不安がある。
短期なので、現地時間に慣れるほどの日程的余裕がなく、間違いなく時差ボケに苦しむだろう。
にもかかわらず、二日目はオペラのダブルヘッダー敢行というこの馬鹿さ加減。午後9時半から始まるオペラの終演は午前1時を回るんだとさ。恐ろしい。きっと眠くなるだろうに、そこまでしてオペラ見たいのかよ?我ながらホント呆れる。
とにかく、体調を万全に整えることに全力を注ごうと思っている。
もっとも、だからといって、夜のオペラに備えて昼間ホテルに閉じこもるつもりもない。
それはもったいない。せっかくのエクス、せっかくのバカンス。降り注ぐ南仏の陽光をたっぷりと浴びてこようと思う。
実は、ネットでレンタサイクルの予約をした。市内の高台からはセザンヌが絵画の題材にしたサント・ヴィクトワール山の雄姿を遥かに望むことが出来る。なので、自転車で市街を飛び出し、郊外の美しい自然を堪能しつつ、セザンヌの憧憬に思いを馳せようと思っている。
いずれにしても、現地滞在わずか二日なので,楽しい旅行は一瞬にして終わってしまうだろう。つかの間の夢。ゆっくりのんびりぐーたら旅行はその次のペーザロまで待つしかあるまい。