クラシック、オペラの粋を極める!

海外旅行はオペラが優先、コンサートが優先、観光二の次

旅行の予定

 4か月ぶりの海外遠征がいよいよ来週に迫ってきたので、とりあえず事前報告します。
 今回は王道と言われる欧州音楽主要三都市を巡る旅。場所はウィーン、ミュンヘン、ミラノ・・・。
 
「定番すぎるなあ。まるで旅行会社が企画するオペラツアーみたいだなあ。いったい何度目だよ?」みたいなツッコミが来そうである。確かにそのとおり。
 でも、これらの街は何度訪れても魅力が尽きることはない。なぜならそこに世界最高水準の公演があるのだから。それは皆さんご承知でしょう。
 
12月18日(火)  ウィーン国立歌劇場オテロ
  B・ド・ビリー指揮 C・ミーリッツ演出 J・ボータ、F・シュトルックマン、S・イゾコスキ他
12月19日(水)  バイエルン州立歌劇場「リゴレット」新演出
  M・アルミリアート指揮 A・シリング演出 J・カレヤ、F・ヴァザーロ、P・プティボン他
12月20日(木)  バイエルン放送交響楽団  R・ムーティ指揮
  メンデルスゾーン交響曲第4番イタリア、シューベルト:ミサ曲第5番
12月21日(金)  ミラノ・スカラ座ローエングリン」新演出
  D・バレンボイム指揮 C・グート演出 J・カウフマン、A・ハルテロス、R・パーペ他
12月22日(土)  ウィーン国立歌劇場ナクソス島のアリアドネ」新演出
  F・W・メスト指揮 S・E・ベヒトルフ演出 C・シェーファー、S・グールド、K・ストヤノヴァ他
 
 チケット入手が熾烈を極めた公演が2つある。バイエルン放送響とミラノ・スカラ座だ。両公演ともアボナメント(定期会員)でほぼ埋まってしまい、一般発売の段階でいきなり残券僅少だった。確かにファン垂涎の注目公演であることは間違いないが。
 
 特にスカラ座。一般売りに出されたのはたったの150枚(総席数は約1800)。その大半が「ガレリア」と言われる上方階のエコノミー席。平土間席はなんとゼロ、視界良好のボックス席1列目はたったの12という有様だった。絶句・・・。
 
 ちなみに昨年12月のシーズン開幕公演だったドン・ジョヴァンニ、豪華出演者で話題になったこの公演でさえ、一公演あたり300~500くらいの一般発売があった。人気が高いヴェルディなどの「お国物」演目ではないのに何でこんなに少ないのかと不思議に思ったが、来シーズンはヴェルディワーグナーの記念イヤーなので、定期会員が急増したのかもしれない。
 
 私は天に運を賭けてボックス席(パルコ)の1列目を狙った。イタリア国内だけでなく、世界中からたったの12席をめがけて申込アクセスが殺到するのかと思うと気が滅入ったが、取れちゃいました。ラッキー以外の何物でもなかった。おそらく一瞬のワンクリックの差だったと思う。
 もっとも、スカラ座の場合、奇妙なことにソールドアウトしても、後からちょくちょくチケットが出てくるので諦める必要はないのであるが。
 
 さて、このローエングリン。御存知の方も多いと思うが、初日プレミエである12月7日公演を収録したものがNHK-BSで放映される。
 ちなみにこの日は当初のエルザ役キャストだったA・ハルテロスが急病で降板し、ピンチヒッターでバイロイトのエルザ姫A・ダッシュが出演した。前日に慌ただしくミラノ入りして舞台に立ったそうだ。ほぼぶっつけ本番。高度な演技が求められるグート演出なので、ちゃんと意図された舞台になったのかどうか若干不安である。ちなみにハルテロス女史は、その後二日目、三日目も降板。はたして私が観る日に復活しているのであろうか。
 
 ウィーン国立歌劇場オテロの舞台は、6年前に日本でも披露されている(東京オペラの森音楽祭との共同演出)ので、御覧になった方も多いだろう。私も見たので演出的な興味はあまりなく、ボータとシュトルックマンの歌声に期待している。
 またナクソス島のアリアドネは、今年の夏のザルツブルク音楽祭のプロダクションであるが、ザルツでは初演版(第一幕が町人貴族バージョン)だったのに対し、ウィーンでは通常の改訂版に戻すようなので、どうなるのか、これも楽しみにしている。
 
 海外に出かけたらできる限り観光もしたいとは思っているが、今回はあまり時間が無さそうな雰囲気。旅行記は公演鑑賞録がメインになると思います。
 
ではでは。