クラシック、オペラの粋を極める!

海外旅行はオペラが優先、コンサートが優先、観光二の次

2008/2/10 パリ

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 とりあえず2月の旅行記を書き終わらそう。

 ミュンヘンとウィーンのオペラグルメの旅は最後にパリで寄り道して完結する。
 早朝のウィーン発パリ行きの飛行機はぴったり定刻に飛んだ。この分だと順調にパリに着いて、オペラ座の日曜マチネー公演の開演まで、約4時間半のフリータイムが設けられる。

 美術館での絵画鑑賞も考えたが、ここはフランス観光の名所の一つ、ベルサイユ宮殿に行ってみようと思い立った。ベルサイユ宮殿はパリの郊外であるが、これまで2度も行っているし、行き方はしっかり覚えている。行き帰りも含め全部で4時間半あれば何とか見学できるだろう・・・

と思っていたら、これがまためちゃくちゃ甘かった。

 郊外行きパリ高速地下鉄R.E.Rの車内は混んでいた。これが終点のベルサイユまでずっと混みっぱなしだった。大量の乗車客は終点で一斉に電車を降りた後、全員が同じ方向に歩みを進めた。目的地は全員同じ所なのだ。舞浜駅で降りた人たちが全員ディズニーランド入場ゲートに向かうのに似ている。

 徒歩7,8分ほどで巨大な宮殿のゲートが見えてくるが、とにかく人、人、人。なんだかとっってもイヤ~な予感(笑)。

 案の定、宮殿見学コースの入場に約200mの列が・・・。しばらくその列を眺めていたが、列の波はなかなか前に動かない。立ち止まっている時間が圧倒的に長い。こりゃ、入場まで軽く2時間待ちとみた。もちろん前回来た時も混んではいたが、こんなに並ばなかったぞ。なんでだ?日曜だから?
 いずれにしても、あえなく断念。初めて来たO君よ、すまぬ。見通しが甘かった。
O君は「いや、ベルサイユ宮殿に来た、ということだけでも十分満足できる。」とやさしく答えてくれた。キミはいいヤツだ。

 フリーの庭園を見学した。この庭園がまたスケールが大きい。悔し紛れの言い訳になるが、この広大な敷地を散歩するだけでも十分価値はある(と思う)。

 時間を見計らってパリ市内に戻り、そのままオペラ座・バスチーユへ。観光はあくまで前菜だ。オペラこそがパリでの目的なのさ!(と一応強がってみる)


2008年2月10日 パリ・オペラ座(バスチーユ)
R・シュトラウス 影のない女
指揮 グスタフ・クーン
演出 ロバート・ウィルソン
ジョン・ヴィラーズ(皇帝)、エヴァ・マリア・ウェストブレーク(皇后)、ジェーン・ヘンシェル(乳母)、フランツ・ハヴラータ(バラック)、クリスティーン・ブリュア(バラックの妻)他


 ロバート・ウィルソンという演出家をご存じだろうか。どんな演目でも彼の手にかかればみんな同じに舞台に染まってしまう。演技者の動きを制限して独特のポーズを取らせながら歌わせ、簡素な舞台と照明で、まるで日本の能のような幽玄の世界を創造する。まさにR・ウィルソンワールド。

 音楽的には指揮者のグスタフ・クーンがワタクシ的にはイマイチであったが、何と言ってもシュトラウスの音楽自体が素晴らしいので、やれ演出だの、やれ歌手だのといったことを超越した深い感動を得られる。私はこのシュトラウスの傑作品がなかなか日本で採り上げられないのが残念で仕方がない。
 二期会、新国立、チャレンジせい!


 以上で2月の旅行は無事(?)終了した。パリには泊まらずにエールフランス夜間便で日本に帰宅した。


 先日、相棒O君に会ったら、今回の旅行記について、「まったく、人のことをおちょくったように面白おかしく書きやがって!」と言われてしもうた。ありゃま。あたしゃてっきり公開ブログに出演できたことを喜び、感謝の言葉をもらえるのかと思っていたのだが・・・(笑)。