クラシック、オペラの粋を極める!

海外旅行はオペラが優先、コンサートが優先、観光二の次

2011/12/29 ウィーン1

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 ミラノからウィーンへ移動。実質的にたった1日程度の滞在だったので名残惜しいミラノだが、そこにスカラ座がある限りまた来るチャンスはあるだろう。それまでしばしアリベデルチ。(オペラ風の言い回しならば、アッディーオ!)
 
 オーストリア航空機に搭乗後、さっそく機内誌をパラパラとめくる。レイネさんから教えてもらったオーストリア航空搭乗券所有者向けの観光割引案内、ありました。12月までの間、主に博物館美術館などで入場券の割引を適用してくれる。この情報は貴重でありがたかった。レイネさん、ありがとう!
 
 正午にウィーン市内入り。まずは昼メシ。
 私のウィーンでの昼メシは、もういつも毎回決まっている。ホテル・ザッハーの裏手にある「ローゼンベルガー・マルクト」。バイキング形式で、高級レストランではないが、好きな物を見て選べるのは海外ではありがたい。グリル物などのカウンターにはちゃんと調理人がいて、その場で焼いた物を提供してくれる。
ここで私はいつも、お皿(大きさによって値段が違う)に取り放題のバラエティ豊富なサラダ(生野菜だけでなく、温野菜や惣菜もたくさんある)をこれでもかというくらい豪快に盛る。海外のレストランで注文すると、どうしても肉や魚ばかりになるため、ここで一気に野菜を摂取しよういう魂胆だが、一時的にたらふく詰め込んだからといって、栄養バランスが改善されるとも思えないわな。まあ気分的なものだ(笑)。
 
 満腹になったところで、さっそく今回のウィーンでのミッションにとりかかる。
 
 事前に発表していなかったが(一部の友人には話したが)、ウィーン・フィルのニューイヤー‘プレ’コンサートを聴くことが出来ないか、どこかにチケットがないかを現地で模索するのだ。
 
 新年の世界的イベントであり、各国に生中継される有名なウィーン・フィルニューイヤーコンサート。チケット価格はびっくりするほど高いのに、世界中から注文が殺到して、プラチナチケットとなる。申込は、なんとその年の1月に早々に受け付け、抽選となる。
また、ご存じの方も多いと思うが、このコンサートは、前日の31日(ジルベスターコンサート)と前々日の30日(プレコンサート)と3回開催され、全て同じ曲目が演奏される。チケット代が1日よりも31日、31日よりも30日と、安くなっていくのは言うまでもない。
それでも、私が密かに狙った30日のプレコンサートの最高席は380ユーロ(日本円で約4万円)で、高いことには変わりない。
ちなみに本番の1日は最高席が定価で10万円くらいに跳ね上がる。日本からツアーで行くと総額100万円を超えるアンビリーバブルな価格になるのだが、それでも行く人がいるんだよねえ。バブル期なんか、テレビ中継された会場内を見渡すと、日本人で溢れていたもんだ。
 
まずは楽友協会近くにあるウィーン・フィルの事務局に行って、チケットの有無を尋ねた。まあ、当たり前というか、「アホか、あるわけないじゃん」みたいな顔をされながら「ノー」。はいはい、そうでしょうね。分かってますってば。一応念のため聞いてみただけですから。
 
担当者が「このコンサートに行きたかったらですねー、1月に手紙かインターネットで申し込んでください。申込み方法は・・・」と説明をくどくど始めたので、私はそれを遮った。「すみません。知っていますので結構です。」あたしゃニューイヤーコンサートを聴きたくてウィーンに来たわけじゃない。たまたまウィーンに来た時期にそれをやっているので、‘ついでに’に聴けるチャンスがあるか、一応探っているだけなのである。
 
はっきり言うが、このミッションは‘ダメ元’である。どうしても行きたいコンサートではない。チケットが手に入らなくても、痛くも痒くもない。
だってさー。ウィンナ・ワルツだよ?ヨハン・シュトラウスだよ?リヒャルトじゃないんだよ。所詮はイベントだろ?
ちなみに、お正月にNHKで放送されるテレビ中継は、もう10年以上も見たことがない。CD・DVDも買ったことがない。「興味なし」なのである。繰り返すが、今回は「ウィーンに来てみたらたまたまやっているので、聴けるのなら聴いても良い。」なのだ。
 
 次に、市内にあるチケットショップ2か所に出向いてみた。店の人に聞いてみたら、「31日ならあるのですが・・」だった。へー。日によっては余ってブローカーに出まわることもあるんだな。
 いずれにしても、私が希望する30日は無し。
オーケー。腹は決まった。明日は「ズッヒェ・カルテ作戦」(『チケット譲ってください』と書いたカードを持って立ちんぼ)を行い、それでも手に入らなかったら、すっぱり諦めて観光する。予算はS席定価の380ユーロ。ダフ屋の高額な吹っ掛けには絶対に乗らない。
 
 こうしてこの日のミッションを終わらせ、観光に切り替えた。カールスプラッツにあるウィーン・ミュージアムを10年ぶりくらいに訪問。さっそくオーストリア航空の搭乗券を提示すると、入場券が半額になった。ラッキー!レイネさんが「浮いた分でケーキやコーヒーに回せる」と言っていたので、私もそうしようと思い、インペリアル・ホテルのカフェでブラウナーコーヒーとインペリアル・トルテを頼み、しばしくつろいだ。
 
 久しぶりにインペリアルトルテを食べたが、はっきり言ってこのケーキ、私には甘すぎ。ケーキに関して言えば、絶妙の甘さ加減で決して胸焼けしない日本の方が断然美味いと思うのだが・・・。