クラシック、オペラの粋を極める!

海外旅行はオペラが優先、コンサートが優先、観光二の次

2011/11/19 東響

2011年11月19日  東京交響楽団   サントリーホール
合唱  東響コーラス
エレナ・ネベラ(ソプラノ)、森麻季(ソプラノ)、青山貴(バリトン
シェーンベルク  モノドラマ期待
フォーレ  レクイエム
 
 
 いやあ、いいコンサートだったなあ(しみじみ)。
 今年の「私が選ぶ国内オーケストラ公演年間最優秀賞」は、もう4月のメータ指揮N響の第9で決まっているのだが、ひょっとするとこの公演が第二位かもなあ。(大野さんのマーラー復活も捨てがたいけど)
 
 それにしても、フォーレのレクイエムっていい曲だなあ。改めて再認識しちゃいました。心がすさんでいるキミ、この曲聞きなさいな。癒されること間違いなし。一人で思いきり泣きたいアナタ、ミシェル・コルボのCDがいいよ。聴く時は電気を落として暗くしてね。
 
 この曲の美しさはとーぜん知っているつもりなのに、この日なぜ改めて再認識したかというと、いくつかの要因がある。
 まず、作品自体が優しくて慈愛に満ちているため、色々と大変だった今年、日本人の心にストレートに染み入ったこと。
 次に、スダーンの音楽が非常に叙情的であり、丁寧で真摯な音楽づくりが完成度を高めたこと。
 東響コーラスも褒め称えよう。アマチュアとは思えない、神々しさを湛えたハーモニー。合唱指揮者さんは非常に良い仕事をした。
 
 そして、何と言っても絶妙のプログラミング。っていうか、これに尽きちゃうかも。一曲目のシェーンベルクで極度の緊張を高めて、その後にじんわりほぐす。実にナイス。
 
 またフォー・レクのコンサートに行きたくなりました。
 ちょうど会場で配られたチラシ束を眺めてみたら、おっと、来年3月9日、新日本フィルがやるではないか。タイトルは「すみだ平和祈念コンサート」、キャッチコピーは「1945年、そして2011年-3月、あの日を忘れない」だって。1945年3月10日は東京大空襲の日。そして2011年3月11日は決して忘れられない日。
 あの日からちょうど一年。祈りたい。そして心の平安を取り戻したい。そのためのフォーレのレクイエム。これは行くしかありませんな。
 
 
 さて、と。今日はいよいよベルリン・フィル。気分が高まってきましたよ~!