クラシック、オペラの粋を極める!

海外旅行はオペラが優先、コンサートが優先、観光二の次

ザルツブルクへの道2

 もしザルツブルクの滞在日程に余裕があるのであれば、是非とも郊外にまで足を伸ばしたい。雄大な山々、散りばめられた宝石のような湖。ザルツカンマーグートと呼ばれる一帯は、大自然の造形を心ゆくまで満喫できる絶好のエリアである。ザルツブルク市内からも日帰りバスツアーが催行されていて、音楽祭目的でない観光客が「サウンド・オブ・ミュージック」の世界を求め、ツアーに参加しているようだ。
 
 上記のバスツアーはお手軽かつ簡単にその魅力に触れることができるが、「あっちも行きたい、こっちも行きたい」という欲張りなお方(俺っちもそうです)は、レンタカーがお薦め。
 
 前々回の訪問、2001年8月。今では考えられない、まる10日間フルにザルツに滞在した私は、レンタカーを一週間ぶっ通しで借り上げ、「ほとんど全て制覇」と言っていいくらい近郊の観光スポットを回りまくった。
 そして、今回、再びレンタカーを三日間予約し、友人御夫妻を連れて、ワタクシ厳選のお薦めスポットを回ろうと計画している。
 
 ここで重要なポイントは、自然もいいけど、クラシック音楽ファンとして外せない必見の場所に行かなければならないということ。二つ御紹介する。
 
1 アニフ
 カラヤン信者の巡礼地だ。20世紀を代表する指揮者ヘルベルト・フォン・カラヤンザルツブルク近郊の小さな村アニフに住み、そこで亡くなって(看取ったのがソニーの大賀さんというのは有名な話)その地に葬られた。
 
 10年前、当てもなく訪ねたが、本当に小さな村なので墓所は難なく見つかった。大指揮者の尊大なイメージとは裏腹に、小さくてひっそりしたお墓だった。
 
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 付近をうろうろしていると、Herbert von Karajan通りを見つけることが出来る。その通りを進んでいくと旧カラヤン邸を見つけることが出来る。ただし私有地なので中に入ることは不可。ちょっと遠まわしに「あそこだね」と眺める。
 アニフはザルツブルクから遠くなく、市バスが出ているので、別にレンタカーでなくても行くことが可能です。
 
 
2 アッター湖畔シュタインバッハ
 大作曲家グスタフ・マーラーは、シーズン中を指揮者として過ごし、オフとなる夏の休暇を利用して風光明媚な湖畔の小屋に閉じこもり、作曲に専念したという。そういう小屋がいくつかあったそうであるが、今現在も保存され公開されているのがアッター湖畔シュタインバッハ(正確にはゼーフェルトという所)にある、いわゆる「マーラー小屋」だ。交響曲第3番はここで作曲された。
 
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 今でこそ地球の歩き方にも紹介されているが、10年前に行った時は、事前に「アッター湖畔のどこか」という情報しか知らず、現地で場所を尋ねまくった思い出がある。見つけた時は感激した。小屋の外観を感慨深げに眺めていたら、様子を見ていた現地人が「中を見学できるから、◯◯ホテルに行って鍵を借りてらっしゃい」と教えてくれた。
 言われたとおり鍵を借りて中に入ると、壁にはマーラー肖像画、部屋の中心にマーラーが当時使用したとおぼしきピアノが置いてあった。触っちゃダメだったのだろうが、私はそっと鍵盤に触れてみた。(スミマセン) その瞬間、私の指に電流が走った。そしてマーラーの声が聞こえた。ような気がした(笑)。
 
 今回、またマーラーの声を聞くことができるかな??楽しみです。