指揮 金聖響
サイタマ県民のオイラにとっては、神奈川フィルはちょっと縁遠いオケだ。わざわざ多摩川を越えて出張しなくても、5つも6つもある在京オケで十分なわけよ。実際問題として、横浜は遠いしねぇ。往復4時間は大変だよ。
え? 外来オペラを観るためによく神奈川県民ホールに出没するじゃないかって? うーん、そこ突くかあ・・・。
ま、その、要するにアレだ、それだけの時間をかけてまで聴きに行く価値があるかってことよ。
でもさ、漏れ聞こえてくる噂によると、金聖響ってなかなかいい指揮者だという話じゃないか。若手のホープらしい。あのD・ハーディングはなんとお友達だそうじゃないか!なんか、その事実だけで金がいい指揮者に思えてくるぞ(笑)。
昨年5月の神奈川フィル創立40周年記念公演のマーラー第2番復活はかなり良かったみたいで、オイラの耳にも評判が飛び込んできた。
だが、待てよ。復活は普通に演奏しさえすれば、それだけで盛り上がるからね。ひょっとして曲に助けられてねえか?マーラー様様ってな。
マラ7となると、そうは問屋が卸さない。こいつぁクセモノだぜ。かなりの難曲だぜ。大丈夫か?
よっしゃ。んじゃ、しょうがない。クラヲタを自認するオレ様がその真価を問うとしようじゃないか。行くぜ横浜。待ってろ神奈フィル。いざ。
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行ってきたぜよ。びっくりした。よくやったじゃないか。
金さん、よく勉強したねー。完全に手中に収めているじゃん。要所を締め、流すところは流し、決めるところはビシッと決める。タクトは流麗にして明快。迷いゼロ。曲の頂点に向かって突き進むグイグイ感。痺れたぜ。
また多摩川越えてもいいと思ったよ。ただし、あとはプログラム次第だね。面白い曲ぷりーず。ベートーヴェンやブラームスなど王道勝負もいいけどサ、そういうのは上にも書いたけど在京オケで十分。「おっ、それをやるんじゃ、なんとしても行かねば」というキラーコンテンツの開拓、これ重要。地方オケの生き残りはこれがカギ。頑張れ!神奈フィル! ただしマリノスはコケてよろし。
レッズファンのサイタマ県民がエールを送ります。