ドイツとスイスの国境の街バーゼルで、乗り換えがてら途中下車し、トラムで旧市街に向かって1時間半ほど散策した。チューリッヒやジュネーブに隠れがちだが、ここバーゼルにも歌劇場があって、先鋭的前衛的な演出を伴った上演によって、ヨーロッパの中でも注目を集める存在になっている。ドイツの権威あるオペラ雑誌「OPERNWELT」から栄えある最優秀オペラハウスとして選ばれたこともある。
ジュネーブに午後2時頃到着。
スイスは本当に物価が高くて、いつもホテル選びに苦労する。チューリッヒはかろうじて満足できる常宿を見つけているが、ジュネーブでは「そんなに高くなくて、ロケーション的に良くて、設備がまあまあのホテル」がなかなか見つからない。この時も、駅には近かったものの、御世辞にもきれいとは言えない二つ星ホテルで我慢。
そのホテルのレセプション係の人が、「近年、治安が悪化しているのでくれぐれも気をつけたほうがいい。」と忠告してくれた。一瞬、「だったら、このホテルのセキュリティはどうなのさ??」と問い質したい衝動に駆られたが、すぐにヤボなことだと思い直した。快適なセキュリティとホスピタリティはホテルの価格に正比例する。安ホテルを選んでそれを求めるのはいかがなものかということだ。