2011年1月9日 NHK交響楽団 NHKホール
指揮 ワシリー・ペトレンコ
小菅優(ピアノ)
ベートーヴェン ピアノ協奏曲第1番
今年最初のコンサートはN響。本年もヨロシク。
会場に行く前に、渋谷のタワレコに寄った。6階クラシックフロアの入り口すぐ近くの棚に飾るように並べられていたのが、この日の指揮者ペトレンコのマンフレッド交響曲(管弦楽:ロイヤル・リバプールフィルハーモニー管弦楽団)のCD。もちろん、今回のN響公演を意識した陳列だ。
一応手にとってはみたものの、購買意欲は全く沸かない。静かに棚に戻して、お目当ての別のCDを物色する。
ところがどっこい、このマンフレッド、なかなかの快演であった。
この曲は、チャイコの有名な4、5、6交響曲に比べると知名度も人気も劣るが、私はチャイコフスキーの巧みなオーケストレーションのエッセンスが一杯詰まった名曲だと思っている。そのエッセンスを的確に捉え、楽章や旋律ごとに音楽の組み立て方をチェンジしながら、多彩で立体的なサウンドをN響から引き出していた。良かったと思う。
配布されたプログラムによると、このマンフレッドの録音で、2009年のグラモフォン賞を受賞したとのこと。へえー、そうですか。なんだかさっきのCDを買って聴いてみたい気がしてきました(笑)。
一曲目のピアノも、ソリスト小菅さんの考え抜かれたきめ細かで丁寧なアプローチに感心。今回一緒に行った相棒Oくんは、演奏途中に突然プログラムを取り出して、彼女のプロフィールを読み直していた。ノーマークだったが、立派な演奏に「いったい何者じゃ??」という感じだったのだろう。既にザルツブルク音楽祭でリサイタルを行った実力はダテじゃない。
ということで、新年一発目はまずまず、幸先の良いスタートでした。
さて、じゃ今日はこれからトリスタン二回目。幸先の良いスタートが続くかなー。オーケストラはプレミエ(初日)から回数を経て、少しは小慣れてきたかなー。殻をぶち破ってちょうだいね。