クラシック、オペラの粋を極める!

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ショパンの聴き方

「もしショパンのオススメのCDがあったら是非おしえていただけませんか?」
 
K-naさんからコメントをいただき、そのコメントのレスで書こうと思いましたが、短くまとめるのが難しかったので、本欄で書こうと思います。
 
 ショパンの何を聴くか・・・。たくさんの作品があり、たくさんの演奏家によるたくさんの録音CDがあります。ピアノに関心を持って、さあこれからショパンを聴いてみようという時、さて何を聴くか迷ってしまうのは当然でしょう。
 
 もしコンサートでショパンを聴く予定があるのなら、予習だと思って、そのプログラムの曲が入っているCDを見つけて聴くのが一番手っ取り早いのではないでしょうか。
 
 コンサートで聴く物にこだわらず、一般的に「ショパンでオススメは?」ということでしたら、さて、やはり検討が必要ですね。
 
 私が思いつくアプローチが三つあります。
 
 まず一つ目は、美味しい物のつまみ食い、いわゆる「名曲集」アルバムを買ってみる。ショパンは、クラシック好き、ピアノ好きでなくても、誰でも知っている名曲がたくさんあります。別れの曲、子犬のワルツ、雨だれ前奏曲英雄ポロネーズ、太田胃散の前奏曲(笑)etc・・・。
 
 二つ目は、アーティストに着目して聴いてみる。お気に入りのピアニスト、ショパンを得意としているピアニストに、いわば「案内人」になってもらうわけです。
 
 三つ目は、腰を据えてじっくりとショパンの作品を一つ一つ制覇していく。「一つ一つ」というのは、前奏曲エチュード(練習曲)、ソナタ、ワルツ、ポロネーズ夜想曲・・をそれぞれ一つの“集”として捉え、いわゆる全曲を通して聴いてみることを意味します。それぞれの“集”の中には、珠玉の名品もあれば、そうでもない埋もれた作品もあるわけですが、通して聴くことによって「前奏曲というもの」「ポロネーズというもの」・・この「というもの」を理解することができます。
 
 この場合ですが、ワルツ、夜想曲マズルカなどは曲数が非常に多くて、全曲はCD一枚で収まりません。曲数が多いと、続けて聴いているうちにだんだん「飽きてくる」というヤバい事態も起こりうるので、気をつけましょう。
 
 ということで、CD一枚でうまく収まっているものからスタートするのがいいと思います。
 
 おそらく、全てのショパンの作品群の中で、最も人気があるのは「前奏曲集(プレリュード)」ではないかと思われます。私も「ショパンを何から聴いたらいいですか?」と聞かれたら、この曲を推します。
 続いて、エチュードソナタスケルツォ&バラード、ポロネーズという順番でしょうか。上に書いたワルツ、夜想曲マズルカについては、最初は全曲ではなく、選曲集でいいと思います。
 
 次に誰の演奏を聞くか-今回の質問の核心である「何のCDがオススメか」ですが、ありきたりですが、アルゲリッチポリーニであれば、絶対に間違いはありません。アシュケナージツィメルマンも非常に無難です。私個人的には、マリア・ジョアン・ピリスという女流ピアニストのショパンも大変素晴らしいと思っています。
 マニアになると往年の大家ルービンシュタインリパッティ、フランソワなどを絶賛しますが、ハッキリ言って録音が古く、いかがなものかなあと思います。
 録音は重要ですよ。良い録音だと、ピアノ独特のキラキラ音がしっかり広がりますから。
 
 
K-naさん、こんなんでいいですか??