クラシック、オペラの粋を極める!

海外旅行はオペラが優先、コンサートが優先、観光二の次

ワールドカップ開催地決定に思う

 2018年と2022年のFIFAワールドカップ開催地が決定した。
 残念ながら、2022年の開催を立候補していた日本は落選。
 
 この落選自体に、私は何の驚きもガッカリもない。だいたい、国内で「何がなんでもワールドカップを日本に!」という気運や盛り上がりが全くと言っていいほどなかった。日本人でさえ「このあいだやったばっかりじゃん」と思っているのに、外国人のFIFA理事たちにアピールできるワケないわな。
 
 開催地に決まったのは、2018年がロシア、22年がカタール。むしろこっちの方が意外であり、驚きだった。なぜロシア?? なぜカタール??
 
 だが、決定の会場内で、選ばれて歓喜に湧くロシアの招致関係者の中に、かの国の大富豪、強豪チェルシーFCのオーナー・アブラモビッチ氏を見つけるやいなや、「なるほど、そういうことか」と合点がいった。
 
 要するに「金」なのだ。
 
 オリンピック招致もそうだが、どんなに思いを込め、誠実誠意をもってマジメに活動したところで、湯水の如く潤沢資金を注ぎ込まれて、なりふり構わずロビー活動をされたら、一巻の終わり、一溜まりもないのである。
 
 ニュースによると、日本サッカー協会の招致活動費用は、9億円ほどだったという。
 ぷっぷぷ・・・、あのねェ、そんなはした金、総資産1兆円とも2兆円とも言われるアブラモビッチさんの、ペットの餌代にもならないよ。
 
 カタールもまたしかり。莫大なオイルマネーが背後にある。
 
 世界の国々に対して、「我々はあなたの国のスポーツ振興をお手伝いしましょう。」と呼びかける。お手伝いイコール資金の援助。もちろん、表側のきれいなスポンサード資金だけでなく、裏側の賄賂も含めたブラックマネー全て込みの話。
 
 つまり、そういうことなのだ。
 
「やれやれ」と苦笑いしながら、中継のテレビ(CS放送)を見ていた私は、同じくロシアの招致関係者の中に、もう一人の別の人物を見つけ、目が点、お口ぽっか~んになった。
 
 誰だったと思う??
 
 アンナ・ネトレプコ様である。
 
 ワールドカップはオリンピックと並ぶ世界的なビッグイベント。招致国は、スポーツという枠を超えて、世界の誰もが知るビッグネームを並び立て、全面的に前に押し出してアピールする。
 ロシアは文化芸術上のスターとして、オペラ界の最高の歌姫を登場させた。さらに、一昨日まで日本で公演を行っていたゲルギエフも招致アンバサダーの一人だったという。
 裏では金にモノを言わせ、表では「ロシアはスポーツと芸術を愛する文化的な国です」と虚勢を張る。
 
 翻って、日本はどうだ?
 
 今回のワールドカップ招致の、最終プレゼンテーションを行ったのはいったい誰?小澤征爾か?
 8歳のタレント少女だ・・・。orz
 
 そもそも、世界にアピールできる、世界の誰もが知っている日本人って、いったい誰がいるのだ??
 
 つまり、そういうことなのだ。国力と民度の差なのだ。
 
 いや、それにしても、ネトレプコには驚きました。彼女、ロシアに決まって、大喜びしてましたよ!(笑)