前日の大失態で、このたびkametaroさんから「ビールの飲みすぎには注意して」と優しいご忠言をいただきました。ありがとうございます。本当に、まさにおっしゃるとおりです。おっしゃるとおりなのですが・・ですが・・・。
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急な体調不良に見舞われ、観劇を途中で断念するという非常事態から一夜が明けた。この日はオペラ鑑賞がない。一日オフである。(指環は、ワルキューレとジークフリートの間に一日、ジークフリートと神々の黄昏の間にまた一日、休みがある。その間に、他の演目が入るわけであるが。)
この貴重な機を幸いとして一日ゆっくり静養し、体調を整えることに専念したかというと - 否です!
ビールの飲みすぎを反省し、体への負荷を軽減させようとしたかというと - 否です!
この日は旅行計画段階から、バイロイトを離れて近郊を巡る一日観光デーに指定していた。サブタイトルは
「ドイツビール飲んだくれ・飲み倒れツアー」(笑)
許しておくんなせい、おっかさん。ビール好きの野郎二人が、ビールの本場ドイツを訪れているのだ。これは我々に果たされた重大な使命であり任務なのだ。(バカ)
とはいえ、まず朝起きて、自分の体の調子がどうかを確認する。キーポイントは「食欲があるかどうか、朝食をちゃんと食べられるかどうか」。まったく問題ありませんでした。
ならば、飲んだくれツアーは催行決定だ。後押しするかのように、おそとは気持ちの良い青空が広がっているではないか!
午前中、我々はバイロイトの北約20キロにあるクルムバッハを訪れた。
クルムバッハ - 日本人にはほとんど知られていないであろう小さな町。だがドイツでは有名な地名である。何で有名かといえば、そう、ビールで有名なのである。
駅を降りて市の中心部に向かって歩くと、通りにはたくさんのビールの幟(のぼり)がはためいている。そして中心部にある市庁舎の真ん前には、なんと、巨大な樽がドカンと設置されている。まさしくビールの町!広場の周りには名産の地ビールを味わえるカフェやレストランがずらり。だが、ここはぐっと我慢して街のシンボルで観光の目玉である、高台にそびえるプラッセンブルグ城を目指す。
ふもとから見上げるお城は見るからに高く、相当の登りが予想された。一瞬ひるんだが、お互いを奮い立たせて登山開始。
汗かき、ふうふう言いながらようやく城塞にたどり着いた。場内は博物館になっているのだが、事前に「ガイドツアーのみの見学、しかもドイツ語のみ」であることを調査済みで、最初から入場は諦めていた。見学者が多数だったらそれに紛れてもいいが、我々だけのためにドイツ語でツアーされても、それは無駄というものだ。
ということで、ここでの目的は高台からの眺めと、それを楽しみながらテラスで飲む一杯のビール。
本日めでたく、まず一杯目。いぇーい!
真夏のひと時、汗をかいて登った頂上から絶景を眺めつつ、飲むビールのうまいこと!!
次に我々は同じくクルムバッハ市内にあるビール醸造博物館を目指した。街の中心部からは結構離れていて、下山と併せて、足に相当負担をかけてしまった。だが、行先にはビールが待っているかと思えば、自然に足が前に進む。
博物館内の展示はすべてドイツ語だったが、問題ない。雰囲気だけ味わえれば十分。自由見学だったのはありがたかった。そして見学コースの最後に一杯のビールがふるまわれる。要するに入場料にビール一杯が込みだということ。
本日二杯目、いぇーい! ごちそうさま。
いったんここまでにして、続きはまた次回に。