総じて「テクニックがあって音量も大きく華麗なサウンド」が特色のアメリカのオケの中でも、このフィラ管は屈指。その輝かしい響き自体が「ああ、フィラデルフィアの音だな」と思わせる老舗の管弦楽団だ。
(オケの顔ぶれを眺めても、若い人も多いし東洋系も多いのに、それが単なる「一流奏者の寄せ集め軍団」ではなく、まとまりと伝統を感じさせることが出来るのは、フィラデルフィアの名門音楽院「カーティス」出身者が多いからであろうか・・・。)
そんな優秀なオーケストラの音楽監督にデュトワはまさに適任、理想的な組み合わせだと思う。しっかりとオケを操り、バランスを整えながら音楽を調理することができる超一流シェフである。
この日は、そんな理想のコンビの集大成を聴くことが出来るまさに絶好のプログラム。結果は分かりきっていて、火の鳥も春の祭典も仕上がりは完璧、実に聴き応えがあった。
この日は、そんな理想のコンビの集大成を聴くことが出来るまさに絶好のプログラム。結果は分かりきっていて、火の鳥も春の祭典も仕上がりは完璧、実に聴き応えがあった。
ストコフスキー、オーマンディ、ムーティといった輝かしい歴史を経て、今ここにデュトワを得て再び黄金期を迎えようとしているフィラデルフィア管。是非レコーディングも積極的にやってほしい。きっと新たな名盤が増えるに違いない。