クラシック、オペラの粋を極める!

海外旅行はオペラが優先、コンサートが優先、観光二の次

2009/12/20 フランクフルト

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 期待していなかったが、チューリッヒには、や・は・り、荷物は届かなかった。これから電車でフランクフルトに向かうが、エールフランスにはこれ以降の連絡先を教えていない。これで旅行中、一度も荷物を手にすることなく帰国することが決定した。
 既に諦めの境地に達していたことから、今さら改めてのショックはない。下着も買ったし、旅行に必要な最低限の所持品はセカンドバッグに有している。気持ちに整理が付くと、これがまた身軽でチョー楽ちんなんだ(笑)。

 移動はチューリッヒまで乗り入れているドイツの新幹線ICE。飛行機ではなく、電車だとやはりホッとする。遅延などのトラブルリスクは格段に低下しますからね。ましてや、ドイツですよ、ドイツ。大好きなドイツ。私が欧州で最大の信頼を寄せ、安心する国。ああ、早くドイツに行きたい。白ビール飲みたい。

 ICEはチューリッヒ中央駅を定刻どおり(午前8時)に出発。散々遅延に悩まされただけに、こんな当たり前のことで感動する。

 バッゲージの紛失で困ったことは色々あるが、そこに入れておいた文庫本(3、4冊)が読めないというのも痛かった。フランクフルトまでの約4時間は結構ヒマである。

 行きの飛行機内で読もうとセカンドバッグに入れたため、奇跡的に手元にある、たった1冊だけの文庫本は、まさに貴重品だ。早く読み終わらないように、舐めるようにゆっくりじっくり読む。

 となりの座席に座っている小学2~3年生くらいの坊やが、私のその文庫本を覗き込んでくる。そして見たことのない文字に目を丸くしながら、お父さんに報告する。ドイツ語だが、言っていることは分かる。「ねえ!パパ!この人、訳の分からない本読んでいるよ!不思議だよ!ねえったら!」「この人きっと中国人だよ。そうじゃなきゃ、日本人だよね。」

 私はおかしくてしようがなかった。坊主の顔を見ながら「Ich bin Japanisch(オレは日本人だよ)」と答えてやったら、さらに目を丸くして驚いていた。くっくっく。
 だが、驚いただけだったら良かったのに、「ドイツ語話せるの?」と聞かれ、閉口(笑)。「ナァイ~ン!」。

 そうそう、退屈しのぎで、他に大いに役立った物がある。パリとチューリッヒのそれぞれの劇場からもらってきたパンフレットや、年間スケジュールが載っているイヤーブックなどの類だ。
 説明文は読めない。だが、写真や、スケジュール上の演目、キャストを眺めているだけで、結構楽しくて濃密な時間を過ごすことが出来ます。まさに究極のオタクの楽しみ!


 ほぼ定刻にフランクフルトに到着。曇りのち雪。

 外はめちゃくちゃ寒かったが、大好きなドイツに到着して気分はルンルン、さっそく旧市街のレーマー広場を目指す。案の定やっていましたクリスマス市。
 ドイツのクリスマス市では、クリスマスグッズ、飾りや、お菓子などを売っているたくさんの出店、屋台で溢れている。特設のミニ遊園地も登場し、イルミネーションも綺麗で、大賑わい。大人はみんなグリューワインというホットワインを飲んでいて、その甘い香りとソーセージを焼く煙が辺りを漂い、何とも言えない!やっぱ、ドイツ最高。

 まだ時間があったので、久しぶりに(初めてフランクフルトを訪れて以来約18年ぶり)ゲーテ博物館に行ってみた。すると・・・。
 館内は日本人ばっか(笑)。天気も悪く、外は雪だというのに、「せっかくの旅行だから」と、精一杯観光に勤しもうとするそのバイタリティにはホント頭が下がります。
 ま、私のその一人でありますが。

 3時間ほどのミニ観光を行い、遅い昼メシ食べてホテルに戻りました。あ、もちろんお約束のビールは飲みましたよ、当然。