クラシック、オペラの粋を極める!

海外旅行はオペラが優先、コンサートが優先、観光二の次

1995/5/23 カプリ島

イメージ 1

イメージ 2

イメージ 3

イメージ 4

 ナポリの二日目。晴れ。
 旅行計画にナポリを組み込んだのは私ではなくて、Kくん。彼が望んだ目的地は二つ。一つは遺跡として名高いポンペイ、そしてもう一つがこの日訪れた極上のリゾート、夢の島・天国の島「カプリ島」。

 私はポンペイは知っていたが、恥ずかしながらカプリ島のことは知らなかった。
 当時、同居していた母親に「カプリ島というところに行く」と話すと、「あら、そう?」と表情が変わった。海外旅行にほとんど行ったことがない日本純粋培養の母がハワイでもグアムでもないカプリ島を知っているとは!これは相当に有名なリゾートであるに違いないと期待度が増した。
(どうやら昔流行った懐メロで『カプリ島』という歌があったらしく、それで知っていたらしい。『♪君と逢いし懐かしの南の島カプリ~♪ 』だって。知ってる?)

 午前にサンタルチア港をフェリーで出発し、一時間ほどでカプリ島到着。
 旅立つ前に私もちょっとは下調べしましたよ。
 ガイドブックによると、青の洞窟はカプリ島観光のハイライトであり、この世の物とは思えない神秘的な洞窟である、と。
 で、太陽光線の関係で、行くなら午前中の方が良い、と。
 なので、フェリーを降りて、街に向かわずにそのまま「青の洞窟」への船乗り場へ直行。既に、20人くらいが次の船を待って並んでいた。

 中型のモーターボートに乗って、洞窟の付近に行くと、今度は小型の手漕ぎボートに乗り換え、いよいよ洞窟の中へ。入り口は非常に小さく、入る時に身を屈めなければならない。
 中はというと、確かに青い!!キラキラと光っている!!うん、確かにこの世の物とは思えないぞ!きれいだぞ!

 掲載した写真(上2枚)は、一枚が自分たちで撮った物、もう一枚は絵はがき(笑)。絵はがきは反則技。すみません。洞内全体が分かるような良い写真が撮れなかったもので。それに素人のワンショットではなかなか神秘さがでません。

 もっとも、洞内にはツアー客を乗せた何隻ものボートが混み合うように漂っており、ナポリ民謡、カンツォーネを歌っている船頭さんもいて、神秘もへったくれもない。

 時間にしてたったの4~5分程度。これでおしまいなの?

 外に出たかと思ったら、すかさずボートの漕手からはチップを要求された。「今日の仕事が終わったらおいしいワインが飲みたいんだ。」だとさ。もっと居たかったのに、たった5分程度の案内の仕事でよく言うぜよ。確か二人分で5千リラくらいくれてやったと思う。約350円。安い?十分だろ!

 さて、このカプリ島の青の洞窟、後で知ったのだが、風や雨の気象条件、波の高さなどに影響され、いつも見られる物ではないらしい。条件が整わないと船が出ない。その確率は50%以下だと聞いたことがある。実際、私の知り合いで、ツアーでわざわざカプリ島まで行ったのに、結局見られなかったという人が複数人いる。
 更に、ハイシーズンだと、洞窟ツアーに客が殺到し、洞内に入るのに延々と待たされるらしい。どこで待つかというと・・・ボートの上で、だ。中には待っている間に船酔いしてしまい、美しい海に○○してしまう人が出てしまうのだと。当時は何とも思わなかったが、我々はとってもラッキーだったようだ。

カプリ島の魅力は青の洞窟だけに留まらない。岩礁、岩壁、山などの自然美に加え、中世の薫りが残る建築物など、とにかく美しい。我々は細い路地を歩き進んで展望ポイントを巡ったり、リフト(一人用)に乗ってソローラ山に登ったり、と魅惑の小島を十分に満喫した。(中心部のウンベルト1世広場で食べたピザだけはどうにも不味かった。いかにも観光地のそれだった。)
 
 今回、日帰りでナポリに戻ったが、数日間滞在して羽を伸ばすのもいい。ハネムーンもいいね。Kくんはいたく気に入ったようで、しきりに「また来たい」と話していたが・・・未だ実現していないようだ。