クラシック、オペラの粋を極める!

海外旅行はオペラが優先、コンサートが優先、観光二の次

1995/5/20 ローマ 1

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 夜9時55分成田発の飛行機に乗り、機内で食事し酒飲んでそのまま心地よく「おやすみなさい」すれば、あ~ら、あっという間にヨーロッパ・・・だといいのだが。実際のところ私は機内であまり眠れない。狭いしうるさいし。よって欧州までの時間がめちゃくちゃ長い。

 一方のKくんはというと・・・爆睡(笑)。いいよなあ。
 経由地のパリの空港に向け降下が始まると、「あれ?もう着いちゃうの?早い~」むかつくヤローだ。


 午前9時過ぎに順調にローマ着。天気晴れ。

 Kくんは、若いが既に海外旅行経験もそれなりにこなしており、空港から降りたつと、キョロキョロもせずにひょいひょいと空港駅に向かっていく姿がとても慣れている感じで、何とも頼もしい。
そのKくん、到着したテルミニ駅で「ちょっと、カバンを買う」だと。そういやKくんの荷物、いかにも詰め込んだという感じでパンパンだ。帰りにおみやげ品を入れる余裕は全くなさそう。だからさ、旅行当日になってバタバタしながら荷作りするとそうなるって。
 Kくん、大きめのカバンを買ったと思ったら、中味を詰め替え、持ってきたカバンはそのまま駅のゴミ箱へ(笑)。なかなか豪快なヤツだ。持って帰ればいいのに。

 テルミニ駅を出ていきなり目に飛び込んできたのがジプシー娘たちだ。ダンボール紙を手にしている。気を付けなければならない。彼女らは‘プロ’だ。ちょっとでも隙を見せると寄ってきてそのダンボール紙を体に当てつけ、当惑している間にまさぐられる。何でも、Kくんが前回ローマを訪れた際に、Kくんの友人がジプシーの子供軍団に取り囲まれ、あっという間に引き抜かれたそうである。
 いかにも「到着しました」みたいな大きな荷物を抱えて街中を歩くのは危ない - そこまで事前に周到に考えたかどうかは知らないが、Kくんが事前に選んで予約したホテルは、なんとテルミニ駅から30メートル徒歩0分。完璧だ!

 ホテルに荷物を預けて、いざ観光へGO!
 と言いたいところだが、その前にやらなければならないことがある。

 まず最初に、ローマオペラ座へ。本日の夜の公演、ドニゼッティ愛の妙薬」のチケットを購入。
 続いてサッカー・セリエAラツィオのオフィシャルショップで、明日の試合のチケットを購入。これで万事オッケーだ。

 ところで、一口に旅行といっても、街の歩き方は人それぞれのようだ。
 私は、地下鉄やバスなどを乗りこなして回るのが好きである。一方でKくんは歩き回るのが好きだという。地下鉄だと景色が見えないし、地下鉄駅構内から地上に出てきたとき、方角や位置が全く分からなくなってしまうからだそうだ。
 たしかに一理あるが、でもさすがにローマは大都市だぞ。全部歩くのはちょっと無理でしょう?
 ということで、徒歩と公共交通機関を半々ということに。それでも普段の私からすると、相当歩き回された気がするが。

 ローマ観光名所巡り。
 サンタマリア・マジョーレ大聖堂を見学し、コロッセオフォロ・ロマーノまで歩く。
 コロッセオフォロ・ロマーノは、この頃はなんと入場無料(一部のエリアのみ有料)だった。(数年後に再訪したら全部有料になっていた。)

 昼食をとって、午後はバチカンへ。広大なサン・ピエトロ広場、荘厳なサン・ピエトロ寺院を見学。その後、てっぺんの屋根クーポラへ登頂。
 実は後で知ったのだが、途中まではエレベータがあるそうだ。それを知らなかったのか、あるいは‘徒歩派’のKくんに釣られたのかは忘れたが、とにかく登った。これがキツかった。いや、きついなんてもんじゃなく、吐き気がしたくらいだ。
 だが、てっぺんからの見晴らしは全てを忘れさせてくれるくらいの素晴らしい眺望だった。

 観光はここまで。長旅の疲れもあるし、オペラが控えているのでホテルに戻り、仮眠を取った。


ローマオペラ座
ドニゼッティ 愛の妙薬
指揮 ラルフ・ワイケルト
アリダ・フェッラリーニ(アディーナ)、ピエトロ・バッロ(ネモリーノ)、ジュゼッペ・タディ(ドゥルカマーラ)、ゲオルグ・ティッヒ(ベルコーレ)他


 一般的にイタリアのオペラは開演時間が遅いが、この日は土曜日だったからか、午後6時開演。
 公演の感想ですが、「憶えていません(笑)」
 この公演ははっきり言って「ついで」。そもそも事前予約すらしなかったのだから。

 だけど、当時は私も出演者を誰も知らなかったが、今こうやって振り返ると、以外とビッグネームが出ていたんだと驚く。特にタディは大物ですね。

 初日はこれでおしまい。