クラシック、オペラの粋を極める!

海外旅行はオペラが優先、コンサートが優先、観光二の次

2025/7/16  C・ニールント 歌曲リサイタル(エルル・チロル音楽祭1)

2025年7月16日  カミッラ・ニールント 歌曲リサイタル(エルル・チロル音楽祭1)  エルル祝祭劇場
カミッラ・ニールント(ソプラノ)、ヘルムート・ドイチュ(ピアノ)
ベルク  7つの初期の歌
マーラー  リュッケルト歌曲集
コルンゴルトシベリウス、R・シュトラウスの歌曲集より

 

人口たったの1400人という小さな町エルル。いや、町じゃないな。村だな。
こんなチロル地方の田舎で、国際的な音楽祭が開催されている。

元々この村では、400年前(!)から現在に至るまで、多くの村人が出演するキリストの受難劇を上演してきた立派な伝統があった。(現在は6年に1度の定期開催。今年は開催年。)
その地に、1997年、指揮者兼演出家のグスタフ・クーンが音楽祭を創設した。専用の祝祭劇場も建設(受難劇を行う劇場とは別)。コンサート、リサイタル、オペラなどの公演が連日のように開催され、有名なアーティストも出演する。現在の音楽監督アッシャー・フィッシュ。フェスティバルのインテンダントは、なんと、あのヨナス・カウフマン。ビックリだろ?? 

この日の公演だって、ニールント様のリサイタルときた。
ウィーン国立歌劇場の宮廷歌手。こういう一流演奏家が登場するのだから、エルル音楽祭は侮れない。私も、数年前からこの音楽祭をチェックし、行けるタイミングを探っていて、ついに今年その念願が叶ったというわけだ。


お客さんのほとんどがマイカーで、祝祭劇場から1キロくらいの専用駐車場に車を停め、そこからシャトルバスか、もしくはのんびりと歩いて向かう。

風光明媚な場所に、「受難劇用劇場」と「祝祭劇場」のモダンな建物。

こちらが音楽祭を開催している祝祭劇場。


さて、ニールントのリサイタルについて。
20年前から彼女の歌唱を聴いているが、「スケールが大きくなったな」と思う。
声そのものが強靭になったというのがある。年齢を重ねるとともに音楽的に成熟し、レパートリーも広がって、幹が太くなっている印象。ステージ上の佇まいは、凛としていて、貫禄がある。
一方で、あたかも清流のように澄んだ声の色は以前と変わらない。もしかしたら今、キャリアの絶頂ではなかろうか。


10月のウィーン国立歌劇場来日公演で、「ばらの騎士」のヴェルテンベルク侯爵夫人(マルシャリン)役で来日することが決まっているニールント。素晴らしいツアーになることをお祈りします。あたしゃ行きませんけど・・。


ところで、ピアノのヘルムート・ドイチュ。二日前にミュンヘンで聴いたD・ダムラウのリサイタルでも、伴奏を務めていた。わずか二日後、今度はエルルのフェスティバルで、ニールントとの共演。
かつてヘルマン・プライなどとコンビを組み、現在もJ・カウフマン、A・シャーガーといった名歌手から絶大な信頼を置かれているピアニスト。まさにリート伴奏の第一人者と言っていいだろう。
このお方、確か奥さんが日本人ソプラノ歌手の鮫島有美子さんだったと記憶しているが・・・。今も御夫婦関係が続いているのかどうかは知らない。