クラシック、オペラの粋を極める!

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東響の次の音楽監督はロレンツォ・ヴィオッティ

少し前の話だが、東京交響楽団が次の音楽監督として、スイス出身のロレンツォ・ヴィオッティ氏を迎えると発表した。10年にわたって音楽監督を続けてきたジョナサン・ノットの後任となる。任期は、とりあえず2026年4月から3年間。

2つの意味で、「へぇーー!」と思った。

1つ目は、東響と現監督ノットとの関係は非常に良好で、なおかつ評判も良かったので、「終わる」というイメージがまったく沸かず、何となく漠然とこのままと思っていた。このため、「あ、終わっちゃうんだ・・」という戸惑い。

ただし、振り返ってみると、その前の音楽監督ユベール・スダーンの時と同じである。
スダーンも、すごく関係が良くて、音楽的な成果も出ていて、で、終わってしまった。期間は、ノットと同じく10年間だった。

要するに、必ずいつかは終わりの時が来るし、10年というのは良い区切り。例え上手く行っていたとしても、一つの目処となる好機であり、進化を求め新たな方向性を探るタイミングということなのだろう。
お互いにとって円満な契約終了であり、双方に次のステップを踏む時が来たということなのだ。
ノットは、肩書が外れても、今後も時々、年に1回でもいいから、振りに来てくれればいい。


2つ目は、「あのロレンツォ・ヴィオッティが引き受けたのか!」という驚き。
東京交響楽団の公式ホームページで、ヴィオッティのことを「いまヨーロッパの名門オーケストラ、歌劇場から引く手あまたの存在」と紹介しているが、そう、そのとおり。記載に偽り無しだと思う。
ベルリン・フィルウィーン・フィルとも既に共演し、オペラでもオランダ国立歌劇場の首席指揮者を務め、スカラ座にも登場した。ヨーロッパのオーケストラや歌劇場のスケジュール、ラインナップを眺め回すと、彼の名前は普通に見つかる。まだ若いが、コンサートとオペラの両方において将来を嘱望される注目の指揮者なのである。

そういう指揮者が東響を率いることになるとは!

ヴィオッティからしてみると、東響はプロ指揮者としてのキャリアをスタートさせた記念すべきオーケストラであり、特別な感情や恩義などがきっとあるのだろう。
それだけでなく、これまで積み重ねてきた共演を通じて、このオーケストラの潜在能力や、芸術的発展の可能性について、確信を得ていたに違いない。


願わくば、スダーンやノットのように、蜜月の関係を構築し、オケ奏者たちからもファンからも愛され、ぜひ契約更新して10年やってほしい・・
のだが・・・。

引っ張りだこな指揮者だけに、ヨーロッパから遠く離れた東の果ての国と何度も往復し、じっくりと腰を据えてくれるのか、若干心配ではある。
それに、2021年から鳴り物入りでオランダ国立歌劇場の首席指揮者に就任したのに、契約更新せず、たった1期のみで退任してしまうというニュースも、多少の不安が入り混ざる。


まあ、まずはとにかくお手並み拝見しよう。
スダーンもノットも、二人とも採り上げる作品、演目にオリジナリティが如実に現れた。
特にノットは、リゲティとか、プログラムに毎度これでもかとばかりに現代音楽をぶっ込んできて、私なんかはかなり閉口してしまったが、それもまた「あり」だ。自分の方向性をビシッと打ち出すのが音楽監督の役目なんだから。

果たしてヴィオッティの個性、色は何だろう。
ノットと同じく、オペラをコンサート形式上演でやってくれないかな。
注目しよう。楽しみにしよう。