2024年6月23日 東京フィルハーモニー交響楽団 オーチャードホール
指揮 チョン・ミョンフン
務川慧悟(ピアノ)、原田節(オンド・マルトノ)
メシアン トゥーランガリラ交響曲
都響に引き続いて、東京フィルも1000回目の定期演奏会を迎えたわけだが。
N響や都響が、こうした節目を記念公演に見立て、特別感や華やかさを演出し、演奏会そのものを飾ろうとしていたのに対し、東京フィルの場合、通常の公演と同様、淡々と企画され、コンサートに臨んでいたような雰囲気に見えたのだが・・・実際はどうだったのだろう。チケットも売り切れなかったみたいだし。
まあ、私としては演奏そのものが素晴らしければ大満足で、「1000回は一つの通過点」というのなら、それはそれでよろしいわけである。
プログラムに取り上げた「トゥーランガリラ」は十分に大曲で、記念公演に相応しい。しかも、かつてメシアンと親交があり、手ほどきを受けたチョンが振るというのなら、なおさら。
ちなみに、チョン&東京フィルは、2007年1月にもこの作品を演奏している。この時のピアノは横山幸雄さん、オンド・マルトノは同じく原田さん。当時の演奏の印象は、すっかり記憶から抜けている。
まず、ピアノの務川さんの演奏が、実に鮮烈。作品の中でピアノがキラキラと浮かび上がり、あたかもコンチェルトのような輝きだった。そこらへん、パリで学んだという経験と実績が物を言ったのであろうか。
チョンの指揮は、懐が深く、構えが大きい。巨大なサウンドをがっしりと受け止めているという印象。音楽を作り、展開させているというよりは、ひたすら音を鳴らし、響かせている、という感じだが、これはもしかしたら、作品そのものがそういう構成になっているからであり、この作品の適正なアプローチの実践なのかもしれない。
このトゥーランガリラ、響きは斬新で、メシアンらしい創意工夫に溢れているが、「難曲なのか??」と言われると、意外とそうでもないような気がする。
一見複雑そうに見えるが、主題があって、その主題を発展させ、転調やハーモニーで装飾しているだけで、作り方としてはシンプルのように見えるのだが・・・。
いや分かりませんけどね。演奏者に「どうなんですか??」と尋ねてみたいところではある。