クラシック、オペラの粋を極める!

海外旅行はオペラが優先、コンサートが優先、観光二の次

2021/12/18 日本センチュリー響

2021年12月18日   日本センチュリー交響楽団豊中名曲シリーズ》   豊中市立文化芸術センター
指揮  横山奏
合唱  日本センチュリー合唱団
石橋栄実(ソプラノ)、片桐直樹(バリトン
ワーグナー  ジークフリート牧歌
ドビュッシー(カプレ編)  組曲子供の領分
フォーレ  レクイエム


せっかく大阪方面に遠征するんだから他に何かやってないかと探し、そして見つけたコンサート。
日本センチュリーは、旧大阪センチュリー時代に、びわ湖ホールオペラ「サロメ」公演のピットオケとして聴いたことがあるが、オーケストラ公演で聴くのは初めて。今年は福岡で九響、山形で山響も聴いたし、「こうなりゃ何だって聴くぜ」ってなもんだ。

それに、メインがフォーレクていうのがいいじゃんか。この時期はどこも第9だろうに。
そもそも調べてみたのだが、このオケのスケジュールの中に第9公演が、なんと無いのである。
意外。12月の第9って、プロオケにとってドル箱なんじゃないの?

ま、別にいいけど。第9だったら私は行かなかっただろうし。これはこれでなかなかいいプログラムですよ。

そのフォーレク、1893年のジョン・ラター校訂版で、普段一般的に演奏され我々の耳に馴染んでいる物ではない版を使用。この点においても、選択のこだわりが感じられる。オリジナルのとおりヴァイオリンパートが省略され(ヴィオラ首席がコンマス)、編成も小さく室内楽的になり、個性的で面白い演奏になった。

横山さん指揮の演奏も、私は初めてである。
若い指揮者だと力が有り余っているので、ついエネルギッシュな演奏になりがちだが、今回はプログラムがどれも素朴な曲なので、のどかで優しく、味わいのある演奏だ。その分、インパクトが隠れてしまいがちになるが、上記のフォーレらしさのこだわりと、合唱を含めて手堅くまとめ上げる手腕はしっかり見せつけた、という感じ。


最後に、演奏とは関係ないことで恐縮だが、一言。
実は前日のPAC管もそうだったが、当日に配布されるプログラム冊子は、他日公演のチラシと一緒にビニールの袋に詰められ、それがお客さんに配られる。
こういう風にチラシとセットでプログラムを配る主催団体は別に珍しいわけじゃなく、結構ありがちなパターンではある。だから、そのこと自体は別にいい。
ただし、私なんかはプログラム一冊だけあればよくて、同封されているチラシはすべて不要。よって、チラシ返却ボックスにお返しするか、もしくはゴミ箱に捨てたい。

ところが、会場の豊中市立文化芸術センターホール、ロビーのどこにもこうしたボックスやゴミ箱が見当たらない。完全に撤去されている。トイレの中にも無いんだ。これには閉口した。
二期会ニューウェーブ公演のめぐろパーシモンホールもそうだったな)

確かに、今、公衆の場においてゴミ箱は撤去され、ゴミは自分で持ち帰れっていう世の中だ。
だけどさ、チラシは自分で持ってきた物じゃないんだぜ? 私のように「プログラムはほしいけど、チラシは要らない」という人は、じゃあどうしたらいいのさ? 押し付けで袋に詰め込んだ物を無理やり受け取らせ、返品不可で持ち帰らせるってのは、一体どうなのよ!?

宣伝したい気持ちはわからんでもないが、色々なお客さんがいるんだから、もうちょっと考えろって。