クラシック、オペラの粋を極める!

海外旅行はオペラが優先、コンサートが優先、観光二の次

今月は盛りだくさん

明日、いよいよウィーン・フィルのコンサートに出陣だ。外来オーケストラの来日公演が依然として困難な中、こうして世界最高のオーケストラ(の一つ)が昨年に続きまた来てくれたのは、本当にありがたいこと。感謝しかない。80歳のムーティ先生も相変わらずお元気みたいだし、楽しみである。

さて、話は変わるが、実は私、昨年に今の職場での勤続30周年という節目を迎えた。
で、我が社では永年勤続表彰というのがあって、別にただ長く勤めただけで偉くも何ともないのだが、これによって特別休暇を貰える。5日も、だ。有効期間は来年1月まで。
なかなか良い福利厚生制度だねー。
もっとも、それくらいの年齢の連中はそれなりに責任あるポストに就いている人が多く、いざ休暇を貰っても立場上なかなか休めないという人が、現実的には結構多いようだ。

私であるが、わりぃけど権利を行使し、ありがたく休ませてもらう。当然。

本当だったら、海外遠征の絶好の機会だった。こんなチャンスはない。長期で海外に行こうとしたら、タイミングはゴールデンウィーク、夏休み、年末年始くらいしか無いわけで、普通のウィークデーに正々堂々と「ちょっくら海外旅行してくる。あとはよろしく~」と言い張れる大チャンスだった。

そういう意味では運が悪かった。
が、とにかく仕方がないこと。世界中が困難に直面しているわけだし、諦めはつく。

ということで、何か海外旅行以外でこの絶好の機会、節目となる一生に一度のこの休暇をどうやって使い、過ごそうか、一生懸命考えました。

最初に思い付いたのは、音楽鑑賞とはまったく関係ない、ごく普通の旅行をしようか、ということ。コロナの状況も落ち着いており、行くのなら今だ。

実は私、大学時代に体験ダイビングやシュノーケリングをやったことがあって、ならばと、久しぶりに沖縄など南国の島に行ってみようかと思い付いた。ビーチリゾートでのんびり長年のお勤め生活の疲れを癒す。いいねー。

そしたら、例の軽石の漂着問題ときたもんだ!
軽石の件がなくても、リゾート地は天候に左右されやすい。天気が悪いと、お金をかけて何しに行ったのか分からなくなる。
ということで、あえなく断念。

結局、やっぱり、オイラらしく、音楽鑑賞を絡めた旅行をしようと決めた。
7月に鹿児島に行ったみたいにさ。

それでは、計画をここで発表しよう。

まず、11月20日に山形で山形交響楽団(阪哲朗指揮)を聴く。その前後2泊3日で、温泉に行き、山形観光し、米沢牛を食ってくる。弟くんとの二人旅。
次に、翌週関西に行って、11月27日に兵庫芸術文化センター管弦楽団ユベール・スダーン指揮)、28日に関西二期会ヴェルディオテロ」)を聴く。これは単独行。
それらの間にも、23日に東京佼成WO、24日に新国立「マイスタージンガー」、25日にN響ルイージ指揮)を挟み、大阪から帰ってきた翌日29日に新日本フィルデュトワ指揮)、という豪華(?)ラインナップ。どうだ!

山響、兵庫芸文オケを聴くのは初めて。
コロナの影響で海外に行けなくなって以来、その代わりに、広響、九響、OEK、名古屋フィルといったオケを、本拠地まで出掛けて聴いてきた。今回もその一環になりそう。
本来なら、別に地方に出掛けなくても、いくつもある在京オケを聴けばそれで十分なのだが、泊まりがけにして旅行気分を味わいつつ、コンサート会場に足を運ぶのは、なかなか楽しい。海外に行けないからなおさらだ。

「今回が初めて」というのが、実はもう一つある。
山響にソリスト出演する辻彩奈さん、兵庫芸文オケにソリスト出演する竹澤恭子さん。日本を代表するヴァイオリニストである彼女たち、何を隠そう、私はまだ一度も生で聴いたことがないのであった。
特に竹澤恭子さんはキャリアが長いのに、一度もないとは、びっくりするくらい意外。なんでだろう。これまで不思議とチャンスが無かったとしか言いようがない。

なにはともあれ、こうして私のヴァカンス計画は整った。
今月は冒頭に書いたとおり、ウィーン・フィルがあり、それ以外にもニッセイオペラ「カプレーティ家とモンテッキ家」があり、キーシン・リサイタルがあり、とにかく盛りだくさん。

思い出深い、濃厚な月間になりますように。
でも、楽しいことはあっという間に過ぎ去る(笑)。