鹿児島二日目。
桜島や西郷隆盛など、美しい景観や由緒ある歴史スポットに溢れる鹿児島市。ここでは、観光客がこうしたポイントを巡ることが出来るように、市交通局が「カゴシマシティビュー」という循環バスを走らせている。
この観光用バスに加え、普通の市営バス、市電、更に桜島フェリー、桜島循環バス、これらすべて乗り放題というお得なフリーパスチケット「キュート」というのが用意されていて、「これを使えばタウン巡りは万全」などとガイドブックにもネット情報にも書いてあった。
ならばと、私も購入。一日券1200円。
ところが、である。
実際に利用してみると、使い勝手は必ずしも万全ではない、ということが分かってしまった。
まず、カゴシマシティビューというバス。
循環型で観光スポットを一つ一つ巡っていくバスなので、行きたいところにダイレクトに行けないという難点がある。
例えば、この日最初に訪れた仙巌園。市の中心部からちょっと離れているが、それでも車で直行すれば、たぶん15分もかからないだろう。
ところが、あっちに寄りこっちに寄り、結局40分もかかってしまった。しかも、コースは一方向のみであり、なおかつ運行は30分に一本のみ。
つまり、一つずつ順番に巡るのではなく、「ここに直行したい」という目的地がある時、はっきり言って効率悪すぎ。
更に、このフリーパスチケット、当然かもしれないが、民営バスには乗れないのである。市内はたくさんのバスが走っているが、どれが市バスなのか、停留所はどこなのか、そのバスはどこに向かって行くのか、よそから来た人間は分からず、ただただオロオロするばかり。
もし、キュートを使いながら効率的に動きたいのなら、とにかく入念にリサーチするのが賢明。それしかない。私も途中で気が付き、そこから一生懸命地図と時刻表と携帯ネットの情報をにらめっこした。
一日券を使ってお金をせこく節約するよりも、民営バスやタクシーなども駆使してダイナミックに回る方が遥かにゴージャスだと思うが・・・残念ながら私には貧乏性が染み付いちゃっているわけだ。悲しいのう。
まあとにかくそういうことで、最初に訪れたのが名勝仙巌園。薩摩のお殿様である島津家の別邸。日本を代表する庭園とのこと。
次に訪れたのは、やっぱり鹿児島に来たからには、絶対に外せないスポット、桜島。
フェリーでたったの15分。乗船中に見上げる桜島はなかなかの絶景。
上陸後、ここでも「桜島アイランドビュー」というフリーパスが使える循環バスに乗ったのだが、これまた運行頻度が30分に一本しかないため、各スポットで乗り降りを繰り返すと、時間がいくらあっても足りなくなる。仕方がないので、最も山に近づける湯ノ平展望台だけ降り立った。
もし桜島をじっくり堪能したかったら、丸一日くらい予定した方がいいだろう。
観光は午後3時で切り上げ、いったんホテルに戻って休憩。
さて、この後であるが・・・えー・・ちょっくら遠出してくる。
行き先は、えーと、博多。
そう・・福岡県の博多ね。ちょっくら新幹線に乗ってね。もちろん日帰りね。
・・・。
目的は午後7時からの九州交響楽団の定期演奏会。指揮コバケン。
新幹線だと、ちゃんとその日のうちに鹿児島に帰って来られるんだ。すごいよね。