もし「バイヤー・レヴァークーゼン」というブンデスリーガのクラブがなければ、私は「レヴァークーゼン」というドイツのローカル市の存在、名前を知ることはなかったかもしれない。
アスピリンを製造している世界的な医薬品・化学メーカー「バイエル」社の本拠地だと言われても、やっぱりピンと来ない。
日本で言えば、ジュビロのおかげで全国的な知名度をゲットした静岡県磐田市みたいなものか。
(なんでヤマハはジュビロのホームタウンを浜松市にしなかったんだろう??)
それはいいとして、とにかく、チャンピオンズリーグ準決勝という大一番の決戦の舞台、レヴァークーゼンにやってきた。
やってきた・・はいいのだが・・・。
「ここはいったいどこ?」「ここにいったい何がある?」みたいな街。なんつーか、何にもないというか、本当にただの普通の街なのである。
私が下車したのは「Leverkusen mitte」という駅で、mitteというのは「中央」という意味。
だったら、ここは間違いなく街の中心部だよね?
だというのに、ヨーロッパの諸都市によく見られる、いわゆる旧市街があって、街の中心に教会があって、広場があって、みたいなエリアが見当たらないのだ。
情報不足の面は否めない。
観光都市ではないので、ガイドブックに載っていないのは仕方がないとして、それでもネットでリサーチすれば、何か観光できる場所はそれなりに見つかっただろう。
でもろくに調べもしなかったわけ。
目的はサッカー観戦なのだから、観光なんかどうでもいいやみたいな気持ちが、もしかしたらあったのかもしれない。いや、多分、きっとそう。
とりあえず、ふらふらとなんの変哲もない普通の街をお散歩した。
すると・・・。
ほら、いましたいました、はるばるマンチェスターから駆けつけたサポ野郎どもが。
結局私も、お散歩は早々に切り上げ、この写真のカフェのテラスに座り、ユナイテッドサポ連中と同じようにビールを飲んで、夜の試合に向け気分の高揚に努めました。
もっとも、彼らの豪快な飲みっぷりには全然付いていけないのだが・・。