クラシック、オペラの粋を極める!

海外旅行はオペラが優先、コンサートが優先、観光二の次

2020/7/25 N響 フェスタサマーミューザ

2020年7月25日   NHK交響楽団(フェスタサマーミューザKAWASAKI 2020)   ミューザ川崎シンフォニーホール
指揮  広上淳一
グリーグ  組曲「ホルベアの時代より」(ホルベルグ組曲
ベートーヴェン  交響曲第8番


3月19日のアンドラーシュ・シフのリサイタル以来、4か月ぶりのコンサートであった。

本公演に行くかどうかは迷った。果たして行っていいものなのか・・・。
感染者は増え続けていて、状況は依然として険しい。この連休も、不要不急の外出を控えるように呼び掛けがなされている。

だが私は行く決心をした。
本公演(あるいはフェスタサマー)の開催を実現させるために、関係者の方々がどれだけ死にものぐるいで努力したのかは、察して余りある。そんな彼らに報いる方法は、「行く」という手段を選択することだと思った。
それに、これは偏った見方かもしれないが、クラシックのコンサートは、ロックコンサートやライブハウスと違って、シャウトせず、黙って静かに聴くものだ。ロビーでの談笑や楽章間の咳払いなどに注意し、ソーシャルディスタンスが確保されれば、過剰に恐れる必要はないのではないかという気がする。
(もちろん「甘い!」と言われれば、それまで。)

会場では、入場時の手のアルコール消毒、サーモメーターによる検温、マスク着用、座席間隔を空けることなど、あらゆる対策が施されていた。集客数は600に減らしたそうだ。
この数で採算が取れるのか心配になるし、当然厳しいと思う。
だが、関係者からしてみたら、「やらないよりはマシ」「赤字はある程度覚悟の上」なのだろう。彼らは身を削りながらも、「文化を守る、絶やさない」「世の中に音楽は必要」という強い使命感を持って、苦境のさなか仕事をしているのだ。本当に頭が下がる。

NHK交響楽団にとっても、自粛による演奏活動休止後、聴衆を入れた公演はこの日が初めてだったそうだ。
奏者一人一人の姿を見ると、音楽する喜び、合奏する喜びに溢れ、入魂の演奏をしていることがビリビリと伝わってきて、本当にこっちも泣きそうになる。

ステージから沸き立つリズム、メロディー、ハーモニー。
これらの、何といとおしいことか。音楽ってやっぱり素晴らしい。そして、生の演奏も、やっぱり素晴らしい。

今、主催団体は、生き残りを賭けて、あらゆる可能性、方策を模索している。
ネットによるライブ配信もその一つだ。
こうした取組みを、私は否定しない。出来ることは何でもやるべきだろう。当然だ。

だが、私自身はやっぱり生鑑賞にこだわりたい。どうしてもこだわりたい。
音の波の揺れ、空気の振動、ステージの熱気と香り・・・ネットでは伝わらないものが、ライブの会場にはある。それを体感したいのだ。指揮者のタクトから音楽という生命が宿る奇跡の瞬間を、その場で目撃したいのだ。

だから私は、これからもそうした機会を伺い、捉えていくつもり。「今はもう少し我慢」というのなら、とにかくじっと待つつもりだ。