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2009/6/20 日本フィル

2009年6月20日 日本フィルハーモニー交響楽団 サントリーホール
指揮 アレクサンドル・ラザレフ
ニコラ・ベネデッティ(ヴァイオリン)
チャイコフスキー 組曲第4番モーツァルティアーナ
モーツァルト ヴァイオリン協奏曲第3番
プロコフィエフ 交響曲第2番


 朝から体が重く、だるかった。先週は仕事が忙しく、疲れがどっと出た感じだ。
 会場に行く気力が湧かず、くじけて「行くのやめようか」と何度も思った。でも、「次にいつ聴けるか分からない珍しいプロコの2番、やはり這ってでも行かなければ。」と重い腰を上げる。

 ぎりぎりに家を出て、会場にも開演時間ぎりぎりに到着。着席した時は楽団員が既にステージでチューニングを行っていた。それにしても、体が重い。

 案の定、一曲目のチャイコフスキーはお休みタイムになってしまった。拍手で目を覚まし、一曲目が終わったことを知る。すみません、そういうこともあるわさ。

 二曲目のモーツァルトも全く期待していなかった。そもそもソリストの名前すらチェックしてなかったし。
 登場してきたのは若手女流ヴァイオリニスト。なかなかの美人。思わず「お!?」と前のめりになる。しなやかなモーツァルトを聴きながら、ソリストのお美しい演奏姿を眺めさせていただきながら、徐々に疲れが抜け去っていくのを実感する。体調は回復傾向にありけり。よしよし。
 そうそう、このニコラ・ベネデッティ、演奏も良かったでしたよ。決してお姿だけではありません。

 お目当てのプロコ。指揮のラザレフは登場時から前の2曲と表情が一変している。まさに臨戦態勢。スイッチオン。
 それにしても凄まじい曲だ。プロコ自身によると「鉄とはがねでできた交響曲」なんだと。ミヨーやオネゲルらのフランス「六人組」に対抗するため、より前衛的に作ったのだと。気持ちは分かるが、ちとやりすぎのような気がするが・・。

 ラザレフの奮闘により、日本フィルは大爆発。あちこちでドカンドカンと地雷炸裂。大音響の嵐。阿鼻叫喚。
 火の粉は私にも降りかかり、体内の血が濁流となって猛烈に循環し始めた。テンションは急上昇。
すごいぞ!すごいぞ!いいぞ!行けっ!行けっ!もう行くところまで行ってしまえ!

 定演では珍しいアンコールの「三つのオレンジへの恋」行進曲で完全に昇天。
 いや~すごかった。おかげさまで疲れもだるさも吹っ飛んだ。ラザレフさん、ありがとう。

 ところで、ちょうど今、ロシアよりボリショイオペラが来日中だ。長く音楽監督を務めたラザレフ、偶然とは言え来日が重なって本人もびっくりしているだろう。ひょっとして見に行くのかな?