2009年5月1日 シュターツカペレ・ドレスデン サントリーホール
ファビオ・ルイージ指揮
R・シュトラウス ツァラトゥストゥラはこう語った
R・シュトラウス アルプス交響曲
ドレスデンシュターツカペレが輝きを増した。
しっとりとした木目調の暖かい音色が持ち味であったが、そこに壮麗かつきらびやかな音色が備わった。ハイライトでの音の大きさも一段と増している。もちろんアメリカオケ風の華麗な手さばきとは異なってはいるものの。
果たしてオケがそのように変化したのか、それともそのような音も作ることができる幅が広がったのか。
いずれにしても、新音楽監督ルイージの手腕によるものであることに変わりはないだろう。
特にアルプス交響曲において、その効果がてきめんに表れた。色彩豊かなサウンドがこれでもかとばかり、畳み込むがごとく繰り広げられ、そのたびに聴衆を法悦の境地に誘う。
いや参りました。恐れ入りました。本当にすごかった。感動しましたです、はい。
ところで演奏とは全く関係がないが、昨日のコンサートには今月にリサイタルを控えるポリーニが聴きに来ていて、偶然トイレ入り口で見つけてしまい、ビックリ腰を抜かしてしまった。考えてみれば、ルイージと同じイタリア人でしたね。
それにしても、私は見つけた瞬間ビクッとしてしまったのだけど、私以外の周囲の人達が誰も彼のことを気が付かないことにも驚いた。カリスマピアニストも、ステージを降りるとただのおじさんにしか見えないというわけか・・・。