クラシック、オペラの粋を極める!

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2009/3/28 神奈川県民ホールオペラ トゥーランドット

2009年3月28日 神奈川県民ホールオペラ・びわ湖ホール共同制作公演
プッチーニ トゥーランドット
指揮 沼尻竜典
演出 粟国淳
横山恵子(トゥーランドット)、水口聡(カラフ)、木下美穂子(リュー)、志村文彦(ティムール)他


 スペインから帰国してから、とにかく連日仕事に忙しく・・・というより、異動や退職者などの送別会で連夜のごとく終電間際だったため、今週はめちゃくちゃきつかった。ようやく訪れた休日であったが、神奈川までオペラを観に出掛ける。

 イヤな予感がした。向かう途中の電車内でずっと眠りこけていた。疲れが溜まっていることを実感する。
 案の定、今日の公演、ウトウトする場面が多かった。そんななので偉そうな感想は述べられないのだが・・と言いつつ述べてしまうと、イマイチだったに思う。

 沼尻の音楽は良かった。私はこの指揮者、とても良いと思う。音楽のスケールが大きい。タメもあるし、ダイナミックの変化が自在だ。トゥーランドットのスペクタクル性が見事だった。ただし、神奈川フィルのクオリティは△。オペラ慣れしていないのでしょうがないか。

 イマイチと感じたのは演出だ。
 着眼点は良い。舞台設定もいきなり惹き付けるインパクトがあってグッド。
 ただ、「メトロポリス」だの、「機械に頼っている世界」だの、「元の地位に戻りたかったカラフ」だのとプログラムノートでコンセプトを紹介していたが、全然それらがそれらしく描き切れておらず、不徹底。中途半端。「中国ではなく、どこか分からないファンタジーの世界」と言っておきながら、主役達の衣装はオーソドックスでいかにもアジアっぽいありふれた普通のトゥーランドットの舞台衣装だし。

また、歌手達の演技もまるでダイコンでリアリティゼロ。これらは全て演出家の責任だと思う。

 不覚にもウトウトしてしまったのは単に疲労のせいだけとは限らなかったかもしれない。